つものき

愛知県知多市に拠点をおく、伝統の温かみと優しさが残る木綿、知多木綿の技術を後世へ伝承するために、10名以上の女性職人達によって構成された集団「つものき」。その工房にて、知多木綿づくりの現場に密着。

 

ハタゴであふれた工房

部屋の中は、沢山のハタゴ(機織り機)がたくさん並んでいます。「つものき」では知多木綿の技術を伝承するために、3年間の学習プログラムの教室も開いています。

 

原料は綿

木綿の原材料は、こちらの雪が降った後のような綿です。この綿を採取して、糸を作り、染め、織っていくことで、木綿製品が完成します。「つものき」では建物の裏にある庭で、綿の木の栽培も行っており、手作りにかける愛情の深さを、うかがい知ることができます。

 

綿を紡いで糸を作ります

実際に綿から糸を紡ぐところ。ふわふわの綿から、まるで魔法の様に糸が作られていきます。綿は細かい繊維の塊なので、1本1本は非常にもろいのですが、糸車を使って繊維をよっていくことで、頑丈な1本の糸になるのです。

また左手と右手は別々の動きをすることを求められ、熟練の技術が必要とされます。それに力加減に少しでも変化があると、糸の太さに影響が出てしまい、良質の糸にはなりません。

 

頑丈な糸が完成

そうして、綿の繊維を糸を撚って作られた糸はものすごい頑丈。力を入れて引っ張っても、切れたりすることはありません。

 

染めの原料「あかね」

こちらは赤色の染料のもととなる「茜」の根です。茜の根を煮出すことで、赤色の染料液が生まれ、そこに糸を浸たして、再度煮ることで、糸に色が染まって綺麗な赤糸となるんです。

「つものき」は化学染料を一切使用しないことが特徴。自然の材料を使用する草木染をしている職人は減少していますので、とても貴重です。

 

茜色に染まる

染料につけることで、鮮やかな茜色に染まります。染めの作業は一回ではなく、何度も煮て染め重ねることによって、美しくも、どこか懐かしい自然な色になるのです。

 

すべて天然由来の草木染

これらの色とりどりの糸は、全て天然由来の草木染によって染められています。知多市の木「やまもも」や、「小鮒草」「梅」「藍」「茜」「栗」「胡桃」など、原料によって、色が異なります。

さらに、同じ原料を使用していても、媒染(ばいせん)と呼ばれる、染料を繊維に定着する工程で使用する液の成分を変えることでも、微妙に色合いは異なります。知多木綿にも様々な工程がありますが、染色ひとつとっても、なかなか奥深い。

 

知多木綿で使用するハタゴ

知多木綿で使用するハタゴ。こちらのハタゴには金属が使われている部分がありません。現在では一般的な、金属で作られている綜絖(そうこう)でさえも、木と糸で作られており、その歴史がうかがえます。

こうした昔ながらのハタゴは、扱いが非常に難しく、綺麗な反物を仕上げるには相当な技術が必要になります。また、足の力と手の力、それぞれに微妙な力加減が求められるため、熟練の機織り師でないと扱うことができません。

力の強弱を求められない機織り機が今は主流なのですが、技術を伝承することを大切にしている「つものき」では、この伝統ある、人の感覚が活きる機織り機を扱うことができます。

 

華麗なる足技

機織りには足の動きも欠かせません。リズムに乗っているかのように、テンポよく足踏みをしていきます。そしてこの機織り機は、仕上げる模様によって、カスタマイズするのが特徴。複雑な模様になればなるほど、糸の数も増えますし、足元の木の数も増えるのです。

 

横糸を織り交ぜる

タテ糸に対し、ヨコ糸を入れていくことで、織っていきます。ヨコ糸は杼(ひ)と呼ばれる道具で、タテ糸の間を通していきます。知多木綿で使用する道具は、すべて木や竹などの自然のモノからできています。木でできたものは、どこか優しさを感じます。

 

古文書解読

知多の蔵から、木綿の織り方が書かれた、暗号のような書物が発見されることもあり、「つものき」の皆さんは、これを解読し、実際に織り方を再現することもしています。はるか昔に残されたものを、現代に蘇らせる活動もしており、織り方の種類は数え切れないほどあり、新しい発見が尽きることはありません。
※こちら書物はコピーです

 

精巧な模様

正方形毎に、織り方の異なる模様がいくつも並んでいます。一面の布に、これだけの模様を織ることは、相当な技術が必要です。ひとつひとつが美しい模様で、全部集まれば、とても素敵な作品になります。その模様に、職人の方の手間と情熱が伝わる逸品。

 

知多木綿という伝統工芸

全てが天然由来のものを使用している知多木綿からは、温かみと優しさを感じます。材料から製品にする工程に至るまで、全てにおいてこだわりを持った知多木綿。人の想いが伝わる木綿製品の奥深さを知る現場でした。

 

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